Engineer's Journal

本サイトにはプロモーションが含まれます

【感想】伝え方が9割

大学や企業で、プレゼンテーションや報告資料の表現や構成、話し方の指導を受けることはあると思います。しかし、技術として体系的に教えてもらう事って、実はなかったりします。最近は僕が先陣を切って社内のいろいろな人に報告・提案などのプレゼンをする機会が一気に増えたので、ここらで改めて「伝え方」について学んでみようと思い、読んでみました。

目次

第1章 伝え方にも技術があった! ― なぜ同じ内容なのに、伝え方で「イエス」「ノー」が変わるのか?
第2章 「ノー」を「イエス」に変える技術 ― あなたがこれからする頼みごとに「イエス!」をもらう具体的な技術
第3章 「強いコトバ」をつくる技術 ― 感動スピーチも、映画の名セリフも、こうやればつくれる

たぶんみんな知っていて、でも実践できていない

一通り読んでみてまず感じたことは、誰もが1度は感じたり教わったりしたことがある内容だけど、ほとんどの人が実践できていないものばかりだな、という事。たとえば、著者は第2章で、言葉の組み立て方・組み立てるうえでの着眼点について述べていますが、内容自体はどれもほかの自己啓発本にも書かれている内容に思えます。しかし、この本のようにきちんと整理されて書かれている本は読んだことがなかったので、頭の中がよく整理できました。

実践的に学ぶのも大事ですけど、こうしてよく整理されたものを学ぶっていうのもやっぱり大事ですね。エンジニアリングと同じだ。

実は学校ですでに習っている!?でも記憶には残っていないこと

第3章では「強いコトバをつくる5つの技術」として、グローバルに通じる5つの手法を展開しています。

  1. サプライズ法
  2. ギャップ法
  3. 赤裸々法
  4. リピート法
  5. クライマックス法

よくよく考えてみると、「○○法」っていうネーミングに違いはあるかもしれませんけど、内容としては全部学校の国語や英語の授業で習ったことがあるような気がするんですよ、今まで完全に忘れてましたけど。

当時は「あくまで物語や詩、コラムを書く物書きだけのための技術だろう、話し言葉でそんなことする奴はいない」なんて思ってましたし。まさかこんなところで、とは思いましたけど、「伝え方」という観点で網羅できたので、かなりいい復習になりました。

おわりに

TEDとか政治家の演説見ててもそうですけど、多くの場合日本人と欧米人(特にアメリカ)とのスピーチには明確な差がありますよね。内容に優劣はないはずなんですけど、日本人のスピーチには心惹かれるものが少ない気がするんです。

この本を読んでみて、意識することさえ忘れなければすぐに実践できるし、お手本はそこらじゅうに転がってるから表現のストックはどんどんため込んでいけるので、こういう明確な差っていうのも埋められるような気になってきました。

仕事から日常会話まで使える、おすすめの一冊です。