Engineer's Journal

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負帰還アンプの信号ゲインとノイズゲイン

負帰還アンプのブロック図

負帰還アンプ内で発生するノイズがどのようにループから出力されるのか、というものを計算してみました。
図のようなモデルを考えてみます。

重ね合わせの理から、

    \[Vx = \frac{Z_2}{Z_1 + Z_2}V_i + \frac{Z_1}{Z_1 + Z_2}V_o\]

また、アンプゲインをAとすると、

    \[V_o = A ( V_n - V_x )\]

以上から、A \gg 1として、

    \[V_o \simeq -\frac{Z_2}{Z_1}V_i + (1+\frac{Z_2}{Z_1})V_n\]

ここで、\frac{Z_2}{Z_1} = 1, 2, 3, \ldotsとすると、信号ゲイン = 1, 2, 4, \ldots, ノイズゲイン = 2, 3, 5, \ldotsとなる。

注目したいのは、Z_1 = Z_2の時のゲインで規格化した場合、閉ループゲインを大きくするとノイズゲインは信号ゲインに対し小さくなり、十分に閉ループゲインを大きくした場合、ノイズゲインは信号ゲインの1/2になる、という事。以下のグラフのように推移していきます。

信号ゲインとノイズゲインの比

ただし、ゲインの絶対値はノイズゲインの方が大きく、特に閉ループゲインの小さい領域、例えば信号ゲインが1倍の時はノイズゲインは2倍になるので、低ゲイン設定のあるPGAの設計なんかをする時には注意。